ヴェノム ザ・ラストダンスを見た感想

この作品はマーベル・コミックの人気キャラクターでスパイダーマンの悪役でもある、ヴェノムとヴェノムに寄生されたエディを主人公に据えた『ヴェノム』シリーズの三作目だ。今作は宇宙を虚無で覆おうとするヌルが牢獄から脱出しようとヴェノムたちが体内に持つ牢獄を開く鍵コーデックを狙うところから始まる。

ヌルは地球外に囚われているためシンビオート・ハンターと呼ばれる四つ足の獣を地球へ送る。この怪獣はコーデックを感知して追跡するため、それらを倒そうと奮闘するというのが流れなのだが、結論を言うと今作ではヌルとは戦わない。そこが僕がこの作品から消化不良感を拭えないところなのだが、それでも、CGで表現されたヴェノムは違和感がないし、ハリウッド作品ならではの爆発カットや仲間が死んだことによって意地になり、無理にでも主人公と敵対しようとする人物たちと寄生生命体に協力的な博士の衝突などドラマとして見せようとしてくるシーンが多かった。

『ヴェノム』二作品目の『ヴェノム:レット ゼア ビー カーネイジ』と比較しても規模が拡大しており、人間からも、エイリアンからも追われるヴェノムたちの苦心の旅を臨場感のある映像で楽しむことができた。エイリアンから逃げながらもベガスでスロットマシーンに苦戦したり、ホテルの最上階で踊ったりコミックをそのまま映画にしたようで楽しい作品だった。「ラスト」とは題されているものの本当にこれで終わるのかという疑問もあるため、今後の発表に期待!

Bloodborneトロコンして思ったこと

トロコンとは...「トロフィーコンプリート」の略。PlayStationでゲームをすると付与されるやりこみ要素である実績「トロフィー」を全種類達成したという意味

武器種

 ・獣の爪

 ・ローゲリウスの車輪

の入手法が分からな過ぎた。ローゲリウスの車輪に関してはキャラクターの台詞をきちんと覚えておけばたどり着けたかもしれないが、獣の爪は本編を探すだけでは見つからないのが難点だった。

聖堂街のカギがかかった扉とクモの祭壇にも悩まされた。扉に関しては開くことができないまさかの結果だったが、祭壇はローゲリウスの弟子イベントに使用するため、キャラクターの言動の重要性がうかがえる。

また、三週目のヤーナムの影にも手間取った。地面から生えてくる蛇強すぎ、火吹き男の火力高すぎ、千景持った奴の腕長すぎなんじゃ!!!印象としてはELDEN RINGのマレニアより三週目ヤーナムの影のほうが精神的にきついと思う。ボス前からスタートできないし。

発売から年月を経たゲームではあるがオンラインにもまだ人がいて、本編三週目にDLCエリアの誓約付きの武器でボコボコにされることもあったが、隠し要素だらけのロマンのある良いゲームだった。


目標を持つという事

 目標を持つ、という事はゴールを決める。という事だと思う。最終到達地点を定めずに自分のしていることを評価しようとしても、それでは周りの人間や慣習によって良いとされていることを過大に評価してしまう。また、社会的に良いとされていることが本当に良いことだとも限らない。正しく判断できているかわからない人間の言う事を聞くより、自分の理想の未来を見据えたほうが確実だ。

Elden ringの家族人情昭和TVドラマ的世界観

 ここ最近ずっと嵌っていたゲームタイトルがある。『ELDEN RING』だ。『ELDEN RING』は中世ヨーロッパ世界のような架空のダークファンタジー世界を舞台にしたオープンワールドアクションRPGであり、プレイヤーはその世界の中でどのような行動をするのか選択を迫られる。その中でNPC(操作不可能な登場人物)たちのストーリーが実にTVドラマのように感じられた。もう一度言うが、『ELDEN RING』は重厚なダークファンタジーな世界観として世の中で宣伝されており、決して一軒家に住む三世代家族が舞台ではないのだが、それでも心温まるホームドラマ的な要素が節々に感じられる。

 まず初めに神人のラニ。彼女はデミゴッドすなわち神と人の混血として生まれながらもある理由のため、己の肉体を捨て、姿を眩ませるといった行動をとった白い衣をまとった雪の魔女なのだが、己の肉体を捨てた理由が「神の器になりたくなかったから」つまり、神である父ラダゴンの後釜として舞台である「狭間の地」に「神として君臨したく無かった」からである。神になると何の都合が悪いのか、と気になる方も多いことだろう。それは「自身が自由の身ではなくなる」からだ。狭間の地で神となるという事は狭間の地の外に存在する上位存在が狭間の地を支配するための傀儡となることだからというわけだ。 

 これに焦った父ラダゴンは妻レナラとの婚姻関係を捨て、自身のみによる単一生殖を実行することを決意する。これによりカーリア王家の血を引くラニの母レナラは傷心し、「生まれなおしの秘術」に耽ってしまう。ちなみにラダゴンがレナラとともに捨てたペットの「ラダゴンの赤狼」も「魔術学院レアルカリア」のボスとしてプレイヤーに立ちはだかる。

 ゲーム開始当初の神である女王マリカにはマリケスという従者が存在するがマリケスはラニが肉体を捨てるため企てたゲーム序盤で触れられる「陰謀の夜」によって「死のルーン」を盗まれた被害者である。マリケスは普段は「獣の司祭」として狭間の地の西「グレイオールの竜塚」にぽつねんとしているが彼の住居の手前の橋が「ファルム大橋」であり、プレイヤーが彼と戦う場所が「崩れ行くファルム・アズラ」であるため未練タラタラである。

 このゲームは「陰謀の夜」によって「ゴッドウィン」が「最初の死者」としてラニたちに殺されるところから始まる。それは彼女が上位存在の傀儡である神になりたくなかったからというとても人間的な理由である。従いたくない運命が目の前に存在するときそれに抗おうとする人間は少なからず居るだろう。彼女は神の子であったがやりたくないことを拒絶するというとても人間らしい理由でこのゲームを始めたのだ。